昨日のニュースで文部科学省がジャスラックの音楽教室での著作権徴収を指示する答申を行ったと報道された。まさに両者が天下り利権で切っても切れない縁であることを露呈したカタチとなってしまった。
美容院でドロボーと叫んだという今回の事件でのジャスラックの暴走ぶりに良識ある皆さんは驚かれたことだろう。
ジャスラック 天下りで検索
「JASRAC 天下り」で検索すればこの手の記事は五万と出てくるし火のないところに煙は立たない。
著作権を尊守するという文部省の立場も分からなくはないが、音楽教室は商業活動だから著作権料を払うのは当然とばかりに利権がらみの省庁が暴走してしまったように感じた人は多いだろう。この省庁は社会性とか倫理観の解釈が間違っているのか、ひたすら所属する組織に都合の良いコミュニティの存続・利益しか考える事ができなくなってしまったのかもしれない。
一般的な社会人ならばこのような暴走が音楽文化の衰退に繋がるくらいのことは誰しも想像できる。音楽教室が音楽文化に貢献しているのは100%間違いないと思うが、この省庁はそこまで踏み込んで考えることができなかったのだろう。
音楽教室に限らずヘアーサロンのBGMにまでチョッカイを出しているようだが、これもオイラから観れば余計なお節介にしか思えない。普段聞くことのない曲に触れる機会を提供しているという見方もできるわけだから、こういった機会に聞いたり演奏したりすることをきっかけとして正規の音楽ソースを知り・購入するきっかけを提供しているのはまちがいない。そこまで考えが至れば(もちろん議論されてきたとは思うが)「音楽文化に貢献されていることは理解できるのでその分を差し引いた著作権料を払ってやって下さい」といった提案から始めるべきだと思う。
ちなみに、ジャスラックの悪口はイヤと言うほど公開されているが、美容院で暴走してしまったのはジャスラックの人間ではなく、予算を使って雇った外部委託業者だろう。NHKの個別訪問部隊と全く同じで自分たちは動きたくないから外部の人を使って成果を上げろと尻をたたくだけ。当然委託された人たちは早く成果を上げることに血道を上げる>>無謀な対応になる。
ジャスラックであぐらをかいている面々(そんな人ばかりではないと思うが)は消費者と直接相対する甲斐性がないので、他人に責任を押しつけて自分は安全なところに身を隠し、「監督不行き届きでした」とコメントすればそれで済むものだとタカをくくっている。
しょうもない重箱の隅ばかりつついてないで、中国での著作権乱用とかAKBのシングル販売方法とか他にいくらでもやらなければならないことがあるのに、相手が手強いと見て見ぬフリ。こういうのを「弱い物いじめ」って言うんじゃないかな。
第三者機関を立ち上げよう
音楽家の皆さんに申し上げたい。中には「街の音楽教室や美容院などで私の曲を演奏する分には学校と同じように著作権は不要です。」と考える方が大部分と推測されるので、著作権の適用区分を綿密に分類してこういった場合は著作権フリーですみたいなガイドを作ってみたらいかがでしょうか。小さな規模で行っている商業活動あるいは慈善活動では、今月はこの曲とこの曲を何曲演奏したから料金表に照らし合わせて○○円です、なんて計算していられないでしょうに。自ら民間の著作権観察助言組織を作ってそちらを諮問機関にしないと健全な音楽文化は成長を阻害されたままになってしまわないでしょうか?