2019年アメリカが対決姿勢をはっきりと打ち出しているHUAWEI。事件の本質に気付かずあぁ、やっぱり中国製品だけにねぇ…なぁ~んてのんきなことを言っている人が大部分のようなので、報道機関が報道できない背景をオイラなりに解釈してみた。
アメリカと中国の情報戦争が表面化
トランプ大統領が思いつきで始めたように思っている人が大部分かと思うが、真相はもっと深いところにある。アメリカの言い分によれば、ファーウェイの製品の通信ポートに使い道が設定されていない空きポートが一つ見つかったからだそうだ。こんな言い訳をしているらしいが、実際に機密情報を収集したという証拠はない。これはアメリカの軍部が中国との情報戦争を面だって本格的に始めることを世界に示した開戦宣言なのだ。何を大げさな、と思うのは勝手だが、順を追って解説してみよう。
2010年に『Googleの中国撤退』という驚くべきニュースが一瞬報じられたが、日本のマスコミ各社は「中国政府による検閲が厳しすぎたせいだ。」位にしか考えなかったようで(参考リンク)、Googleが危険きわまりない驚異だということに気が付いた中国政府にしてみればごく当たり前の反応だった。
ノー天気な日本人…に限らず多くの鈍感な民衆にとっては、Googleの無料サービスはただ単に便利な面しか見えていない。例えばGoogleマップという無料アプリを使っている人の多さは驚くばかりであるし、オイラも含めてGメールの利用者も限りなく多い。
Googleはあなたの全てを知っている
かつてGoogleといえばYahoo!と並ぶ検索エンジンとして登場し、「ググる」という流行語まで生み出して名を馳せた。その後Googleアースという武器をまとってGoogleMapを展開しオンラインマップのシェアを伸ばしてきた。そのあおりを受け、日本のカーナビ関連事業は大変な痛手を被っている。このGoogleアースという代物、アメリカの軍事衛星のデータを使っていることは周知の事実。つまり、Googleの後ろにはアメリカ軍が控えて居るであろう事は想像に難くない。でなければ、Googleのみが衛星データを利用できることの説明ができない。
この無料アプリの裏側で何が行われているのか…パソコンの場合を除いてスマホはもちろん移動端末は個人情報を登録しなければ利用することが出来ない仕組みとなっている。パソコン利用についても、便利機能を利用するためにはユーザー登録を強いられ、匿名での利用はここまでよ…と明確な線引きがされている。つまり、Google利用者はその個人情報の全てをGoogleだけには公開しているのだ。
ということは、中国のGoogleユーザーの情報が全てアメリカ軍に把握されている。中国政府はそれに気付いたからこそ規制を掛けざるを得なかった。それによって中国の情報が見えなくなってしまったアメリカだが、HUAWEIなど中国による情報コアシステムへの進出に恐れをなしたアメリカ政府が報復に出た手始めがHUAWEIに他ならないのではないだろうか。
次回予定ははGoogleのAndroidとアップルのiCloud