スマホを利用する際に気をつけなければいけないことを綴ってきたが、言葉で言っても自分が使っているモノにケチをつけられたように感じて聞く耳持たない人にも分かり易いよう、今回は無警戒に使われているLINEアプリについて解説してみたい。
LINEの歴史
LINEが純国産のアプリだと思っている人が殆どだろうが実は裏がある。LINEの誕生前kakaotalk(カカオトーク)というアプリがカカオという韓国企業によって開発され2010年10月に日本語版がリリースされた。だが韓国発ということから日本では韓国内ほど普及しなかった。
そこで韓国NAVER(ネイバー)社から日本に来た李海珍(イ・ヘジン)という人が日本に法人を作り、ライブドアの技術陣がNAVERから来た技術者と共に開発、2013年にLINEを含むWebサービス事業を開始しLINEという会社ができた。だが当時からサーバーは韓国内にあり、データはそのサーバーで管理されている。
今年度、LINEを買収したソフトバンクだがサーバーの日本国内移転にはネイバー社が反対しており実現は未定。
LINEもまるでストーカー
前回まで「スマホの危険性」1・2・3の中で触れてきたLINEの振る舞いについて画像を交えて解説。LINEもと、「も」を入れたのは他のSNSアプリはもちろん、スマホで使われている無料アプリのほとんどがLINEと同様だという意味である。
これはご存知LINEのインストール画面(2018年のもの)だが、この内容を全て確認して「利用規約」に同意しないとインストールできない仕組みだから、利用している皆さんは当然のごとく利用規約に同意したと法律上は扱われる。ところが、殆どのの利用紹介記事や説明書には「利用規約」を確認することを誘導しないでいきなり「同意」ボタンを押すよう紹介したりしている。携帯電話販売店も面倒くさいからまぁ良いか的ないい加減な説明しかしない。ということは大多数の人(あなたも含めて)は、このアプリがスマホの中でどんな活動をしているのか知らされない(知ろうとしない)ままなのだ。
LINEのアクセス権限
次の図は大方の皆さんが見たこともないと思われるLINEのアクセス権限を展開して3枚の画像にしたものだ。
この内容はLINEをインストールしたAndroidスマホの、設定>アプリ>LINEをタップすればアプリ情報が出てくるのでいつでも確認できる。付け加えると、ここで表示される内容はLINE側の記載したものではなく、Androidが把握している内容を表示しているものだから信憑性がある。
赤下線の部分が重要と思われる箇所なので、じっくり考えてみて下さい。タダの訳には裏がある、ということが見えてくると思う。あなたのスマホの中でLINEアプリはやりたい放題ですねぇ。中でも気をつけないといけないのは「連絡先の読み取り」と「正確な位置情報」。
連絡先の読み取り
連絡先の読み取り=あなたの電話帳に記録されている情報は丸見えですよ。を意味する。子供同士の連絡用に使うくらいならまだしも、親とか知り合いで重要な立場にある人の名前や電話番号が登録されている場合、分かり易く言えば顧客情報が記録されている場合はどうか。LINEスマホはそういったケースの顧客なり知人に無断で個人情報をLINEに公開しているに他ならない。これって全て「個人情報保護法違反」ではないかい?SNS利用を賞賛している経済産業省の皆様。政治家・自衛隊員。警察官はもちろん、公職にある皆さんの中にスマホに重要な連絡先を本名で登録してるなんて人は、まさか居ませんでしょうねぇ。
正確な位置情報
次に「正確な位置情報」。あなたの居場所は特定していますよと言っている。ちなみに「LINEのプライバシーポリシー」の中程のところ「サービス利用情報」の「位置情報」のところには、「…携帯電話等から送信される位置情報を利用しております。なお、携帯電話等の設定で位置情報の送信を許可していない場合は、位置情報は送信されません。」とは書かれているものの、上図「あなたの位置情報」にはGPSと連動、と書かれている。つまりAndroidの場合GoogleMap連携利用がほとんどだから自動的に追跡されていると考えるのが妥当。警察のGPS利用捜査がマスコミに取り上げられたりするが、あんなもの取るに足らない、スマホの方が遙かに危険だ。
この記事は最初2018年3月13日のものだが本日(2025年1月7日)見直してみたところ、上記のリンク先にはこんなページが表示されてビックリした。しかも日本語の表示に切り替えられない。??何と、中国語表記のみ!
オイラも実はWILLCOMのデュアルという京セラの端末でPHSとスマホを1台で使い分けていたが、彼女がLINEを使っているので薦められてをインストールしようとして内容を確認し恐ろしさに驚いて以来、顧客情報の保存はガラケー端末、ネット利用は電話帳を移行していない格安SIMフリースマホと使い分けるようにしている。LINEとのメッセージ交換はショートメールで事足りている。
追記:2025年1月12日
2018年当時LINE上で暗躍していたスパイウェアで「Skygofree」というのがあったらしい。(当時は知らなかった)これはイタリアのスパイウェアメーカーが開発したらしいのだが、みなさん試しにSkygofreeで検索してみて下さいな。
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