陽子線治療の体験記録その7

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まっさんの先進医療奮闘記

陽子線治療を終えて一ヶ月

 陽子線治療が終わって約一ヶ月、2月6日にCT撮影をしてみると、、何と影が出ていると。画像を見せてもらうと確かに白い部分があちこちに見える。どうやら転移が始まっているらしい。
 実は陽子線治療が終わったら「免疫療法」を行うように薦められていたのだった。だがこの免疫療法の説明を聞いてその副作用などに恐れをなし、返事を保留していたのだ。何しろ入院中に抗がん剤の副作用で大変な目に遭ったものだからこのまま転移しないんじゃないか、と甘い期待も抱いていた。
 すぐにその場で免疫療法を申し込み、翌週から始めてもらうことにした。

通院での免疫療法を開始

 西部医療センターへの外来受診は担当先生のローテーションの都合で毎週火曜日だったので翌週2月13日に外来受診後「化学療法科」へ初めて行ってみると、受付窓口が無い?入り口ドアにA4の紙に「窓口は中にあります」とある。何かはじめは予定になかったけども必要が出てきたので急遽開設しました的な感じ。
 入り口ドアを開けてみると右手5メートル付近に窓口らしきコーナーがある。名前を言って受診票を出すと、体重を量って下さいと指さされた。入り口ドアを入って左手すぐに体重計が見えたので服を着たままで乗っかりレシートをちぎって提出。
 奥へ進むとT字路の3方向に分かれて約20床位のフルリクライニングチェアーがあるようだ。それぞれカーテンで仕分けられていてどんな様子かは窺い知れない。席へ案内されて腰掛けると早速点滴の準備が始まる。血圧、血中酸素濃度、体温を測定し、専任の医師が点滴針を刺しに来る。イテテ。そして看護師が点滴薬を持って確認に来た。その日は9本もの点滴があるという。3時間近くかかるらしい。
 前もってテレビを見ることができると説明されていたのでイヤホンを持ってきていた。ノートパッドくらいの小さなモニターがユニバーサルジョイントでアームレストに取り付けられていて、リモコンで操作できるようにしてある。やっぱりBluetoothはだめかとイヤホンジャックを差し込んで見始めた。が、一通りチャンネルを変えてみたが平日日中なのでほぼ興味のある番組はやっていない。
 すぐにテレビは止めてスマホに落とし込んである80年代ポップスを聴くことにし、チェアーをリクライニングさせて目を閉じた。昼休み時間にかかっていたからか、時折看護師さんたちの何気ない会話が聞こえてくる。「今日何食べに行く?」とか「今日来るとき混んじゃってさぁ」とか他愛のない会話だ。看護師控え室が無いからチョット気の毒にもなった。
 そんなこんなでこの日の点滴化学療法(免疫療法)は終わった。結構緊張していたが針は1回刺すだけで次々と点滴薬をつか変えるだけなので患者は寝ているか座っているだけ。この日は無かったが、大量の薬液(ほとんどは生理食塩水)を投与されるのでトイレに行きたくなるが、室内にトイレがあるので点滴を受けながら用足しもできる。
 こんな状態で週一の治療が続くことになる。

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